理美容業界について / About the hairdressing industry

のぽた合同会社の高井健一と言います。
理美容室・サロン様にご利用頂けるようなサービス企画をしているのですが、門外漢の為、色々と勉強中です。
まだほんの入り口ですが、調べてみると、とても面白い業界だなと感じたので、簡単に纏めておきます!!!
以下、敬称略です。

目次

  1. 「ホットペッパービューティーアカデミー」が見安すぎる
  2. ホットペッパービューティーの利用店舗数は6万5千店舗以上
  3. ホットペッパービューティーに関する忖度無い記事
  4. 理美容室の倒産、過去最多の119件。閉店は数千店舗に上る恐れ by Beautopia
  5. 理美容業界を取り巻く厳しい環境
  6. 美容室は増えていて理容室は減っている
  7. 理美容業界は「市場規模2兆円」
  8. 抑えておきたい美容業界のトレンド
  9. 令和の虎「Re:Rose」編:ホットペッパービューティーに代わるサービス

「ホットペッパービューティーアカデミー」が見安すぎる

これです。”数字で見る美容業界”
業界をこれから調べよう!と思っている方には大変お勧めです。

私は海外インバウンド向けの事業(アプリ)を企画しているのですが、インバウンドの調査結果も纏まっています。

さすが王者リクルート。

ホットペッパービューティーの利用店舗数は6万5千店舗以上

理美容業界向けにサービス展開するのではあれば、避けて通れない高い壁「ホットペッパービューティー」
超概算だと日本中の美容室の4件に1件がホットペッパービューティーを利用しているという事になります。驚きの数字。

ホットペッパービューティーに関する忖度無い記事

岡田タイスケさんの記事が大変参考になりました。

そんなホットペッパービューティーについて調べようとすると、「ホットペッパービューティーって良いよね!」という至極当然な記事が多かったのですが、岡田タイスケさんの記事は中立な視点、且つ実際の運営目線な気がしてとても参考になりました。

理美容室の倒産、過去最多の119件。閉店は数千店舗に上る恐れ by Beautopia

Beautopia(美容業界ニュースメディア)によると、

東京商工リサーチは、2019年の「理容業・美容業」倒産件数が119件(前年比8.1%増)に達し、過去30年間で最多となったことを明らかにした。※2019年1-12月・速報値
理美容室の倒産件数は、2016年の82件から4年連続で増加している。

画像2

過去最多の2019年の119件「コロナの影響」
次に多い2011年の118件は「東日本大震災」との事。

閉店は数千店舗に上る恐れ
倒産ではないが、事業停止した休廃業・解散も2018年は317件(前年264件)と増加している。

「1社で複数店舗を経営しているケースも多く、店舗数ではかなりの数が休廃業・解散で閉店し、一般的な閉店も含めると数千店舗に達する可能性もある」(東京商工リサーチ)。

さらに、経営者の高齢化や人材確保の問題などの問題もあり「理・美容業は小・零細規模を中心に淘汰を余儀なくされている。今後も倒産が増加する可能性が高まっている」としている。

理美容業界を取り巻く厳しい環境

前述のBeautopiaによると、

東京商工リサーチは、理美容市場の現状を次の通り、指摘する。
〇理・美容業は大都市を中心に店舗が乱立し、過当競争が続く
〇人口減少や顧客の高齢化などで顧客の囲い込みが激しさを増すなか、1000円カットなど低価格チェーンも台頭し競争が過熱化している
〇小資本でも独立できる業界なため参入障壁も低く、既存店舗と相次ぐ新規参入組との間で熾烈な競争が繰り広げられている

そんな厳しい競争をしている都市圏の理美容室がコロナの影響で客足が離れていると想像すると、なんとも大変な状況だと想像できます。
それがサービス企画をしている理由の一つでもあります。

美容室は増えていて理容室は減っている

画像1

1989年~2019年(平成元年~令和元年)の30年間で見ると、
美容室は6万8970軒増加(18万5452軒→25万4422軒)
理容室は2万7256軒減少(14万4522軒→11万7266軒)
流行っている1000円カットがこの数字にどう影響しているのか気になる。

合わせて読みたい:厚生労働省 「衛生行政報告例(生活衛生関係)」

理美容業界は「市場規模2兆円」

市場規模については、矢野経済研究所Beautopia(美容業界ニュースメディア)を参照。

厳しい状況が予想される理美容業界だが、市場規模は安定の2兆円台。

2015~2019年は2兆1000億円強で安定していたが、2020年コロナの影響で1兆9700億円と、2000億弱減少している。
ただ多くの人が「コロナだから今後は髪を自分で切る!」ようにはならないので、コロナが落ち着けば元通り2兆円規模に回復すると予測されている。

2兆円市場というのは、「市場規模マップ」を目視で数えると、大体50位くらいだった。「市場規模マップ(面白いサイトですよね!)」

業界動向」というサイトを見ると、50位以内にはランキングしていない。ただ、小さな市場でないことは確かだと思う。
業界動向:業界別 業界規模ランキング

同じ市場規模の業界だと以下の様な顔ぶれとなる。
・ブライダル関連
・宅配便
・データセンター
シェアリングエコノミー
D2C

ただ、上記で挙げた業界のうち、(ブライダル関連以外の)今後伸びるであろう業界と違い、理美容業界は(このままいけば)日本の人口減少と価格競争と共に緩やかに減少していくことが予測される。

そこで訪日外国人を理美容室へ案内するアプリを作ろう!
というのが今回の趣旨。

抑えておきたい美容業界のトレンド

トレンド知るなら「販促の大学」
以下、販促の大学の抜粋です。

美容業界のトレンド
◆カラー専門店の増加
◆男性の美容意識が高まっている
◆シェアサロンの増加

こちらを拝見して思ったことは、
”美容業界はIT業界に似てるな~”です。
似てる点は、同じ「手に職系」の仕事という事ですね。
なので、シェアサロンの増加の所で述べられている通り、フリーランス化は免れない業界だなと思いました。
・・・というか・・・
恐らく職種の中でもフリーランス化が容易だと思われる理美容師さんの相当数が、なぜまだ従業員として働いているのか?の方に俄然興味があります。
恐らく下記のどれか、もしくは複合的な要因でしょうか。
・実は顧客を満足させるには相当の技術練習期間が必要になる
・実は店舗側はマージンをそこまで取っていない(フリーになるメリットがない)
・実はフリーランサーを受け入れて働く場所が少ない

令和の虎「Re:Rose」編:ホットペッパービューティーに代わるサービス

【1/3】美容サブスクで世の女性を理想の姿に近づけたい!【矢澤 武蔵】[140人目]令和の虎

画像3

のりすけのブログさんが文字でも纏めてくれています。

Upstart株式会社代表の矢澤 武蔵さんは現在20歳。(若くて凄い)
投資希望の「美容の予約サイト【 Re:Rose】」というサービスは既に提供開始しており、2021年3月~5月の期間で
・店舗側登録 :143店舗
・ユーザー登録:50名弱
最大の特徴は「ユーザにとって、支払った金額以上の金額が使える」
とのこと。

競合サービスは、
 『ホットペッパービューティー
 『楽天ビューティー
 『Saltソルト
 『Vidayビデイ
(「Salt」は虎の一人、武田さんの武田塾のメンバーが立ち上げたサービスとの事で驚きました)

店舗側アカウントが既に143・・・。
現在は、東京23区エリア限定のようですが、これから分かるのは、都市部の美容室はホットペッパービューティーに費用対効果を感じていない、もしくは別の集客方法を探している。という感じがします。

私が今回企画している内容は訪日外国人の送客のようなサービスなので、ここに挙げたサービスは直接の競合関係にはならないと思いますが、引き続き各社のサービス動向は見ていきたいと思いますし、1000円カット専門の自分も、一度各社のサービスを利用してみます。