note ペンギンさんの魚拓
2023年駆け出しスキルマップ
以下、🐧さんのnoteより
2023年1月4日 12:14 フォローする
2023年、どんなスキルを身につければいい?何の技術を学べばいい?
そんな迷走気味の駆け出しエンジニアに向けておすすめのスキルマップを紹介します。
紹介するスキルがなぜ必要になるのか順序立てて説明していきます。
目次
- IT市場の現状を理解しよう
- なぜ従来IT需要は縮小する?
- IPAがデジタルスキル(先端IT)標準のスキルマップとロールを示した
- 駆け出しエンジニアが取り組むべきスキル
- 情報処理の基礎
- AI
- クラウド
- まとめ
IT市場の現状を理解しよう
現在、IT市場では従来IT人材と先端IT人材という形で分類されはじめています。
従来IT人材とはこれまでのITエンジニア、先端IT人材とは「AI やビッグデータ、IoT 等、第4次産業革命に対応 した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性 向上等に寄与できる IT 人材」です。
現在、従来IT人材の需要はまだ高いものの、将来的に縮小していくという分析、予測されています。
技術者不足の衝撃実態、従来型IT人材は2030年に10万人余る 2030年に「従来型IT⼈材」が10万⼈余る。従来型IT人材は「従来型ITシステムの受託開発、保守・運用サービス等」に従xtech.nikkei.com
なぜ従来IT需要は縮小する?
経済産業省が発表したDXレポートでは、従来ITの縮小原因と先端IT(DX推進)の必要性を示しています。
クラウドサービス、パッケージ(SaaS等)によって下記のような従来ITの仕事は奪われています。
・サーバ、ネットワーク機器の導入、セットアップ作業、運用
・ミドルウェアのセットアップ
・アプリケーションのスクラッチ開発(個別アプリのみ)
従来は、大規模な基幹システムを0から作り上げることが多く、その分案件規模も大きくなるため多くの人材が必要となっていました。
しかし、基幹システムの多くはERPパッケージに置き換えられ、残すは企業特有の個別アプリケーションとなる。
個別アプリケーションは基幹システムに比べ規模が小さく、AWS等のクラウドサービスやローコードで開発できることも可能となっており、ますますスクラッチ開発する機会が減少しています。
一方で先端ITで必要となるAIについては担い手が少なく、需要に対して供給が追いついていない状況です。
従来ITの仕事は減り、従来ITしかできない人材は淘汰されていきます。
最悪、職を失うことになるでしょう。
縮小していく順番としては従来IT人材を供給しているSES企業からでしょう。
需要が縮小すれば供給先がなくなり人が余るため、リストラや倒産も十分ありえます。
仮に生き残ってもレガシーシステムの運用保守のような作業を安い賃金で請負食いつないでいくことになるでしょう。
IPAがデジタルスキル(先端IT)標準のスキルマップとロールを示した
先端IT人材ってどう言う人?
結局どんなスキルを身につければいいの?
様々な情報が行き交う中で2022年12月にIPAがスキル標準を発表しました。
デジタルスキル標準(DSS):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構情報サービス産業競争力強化のためのIT人材育成、中小企業経営者及び地域のIT化の支援、情報処理技術者試験業務等www.ipa.go.jp
IPAがここまではっきりと示したということは今後は様々な企業がこのスキル標準に従って人材育成、教育を実施していくことでしょう。
もしかしたら情報処理技術者試験とは別にデジタル技術者試験というような新たな試験が出るかもしれませんね。
例えばフロントエンドエンジニアは下記のスキルが求められる
駆け出しエンジニアが取り組むべきスキル
まだ従来ITに染まりきっていない駆け出しの方には、これから需要が拡大していく先端IT人材を目指していって欲しいと思います。
これまで述べたとおり、需要が逆転していきますので
デジタルスキル標準のロールから目指すべき人材像を定めると良いでしょう。
ここからは私の主観で駆け出しエンジニア向けに習得してほしい資格やスキルを紹介していきます。
情報処理の基礎
土台となる基礎知識は必須です。
・コンピュータシステム
・データベース
・ネットワーク
・セキュリティ
・開発技術
これらの知識を体系的に学ぶのに最適なのが基本情報技術者試験です。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:基本情報技術者試験情報処理推進機構(IPA)の「情報処理技術者試験」ページです。www.jitec.ipa.go.jp
どんな勉強よりもまず一番初めに学習することをおすすめします。
ここで学んだことは他の技術を学ぶ際に役立ち、応用することができます。
逆にいえば、この基礎がない状態で先端技術から学んでいくことは極めて難しいでしょう。
AI
現在のクラウドのようにAIについてはこれから避けて通れないと考えています。先端IT人材としてはリテラシーとして持っておく必要があると思います。
AIというと難しいイメージもありますが、AutoMLや便利なライブラリによって簡単に構築、利用することが可能となってきました。
AIの進化も非常に早いため、今後の発展を期待して活用という観点で学んでいくことが良いと考えています。
おすすめの学習方法は、日本ディープラーニング協会「G検定」取得です。
G検定とはディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。www.jdla.org
G検定に向けて学ぶことにより、必要最低限の知識を体系的に学ぶことができます。
クラウド
システム基盤の中心となるクラウド技術。年々様々なサービスがリリースされ続けています。それらをキャッチアップしながらクラウドサービスを使い、品質の高いアプリケーションを早く安く作り、提供していけることを目指しましょう。
クラウドを学ぶのに手っ取り早いのはAWSの資格取得を目指すことです。
また、AWSでは初学者向けの動画やハンズオンを提供しており、0から学ぶことが容易になっています。
はじめはクラウドプラクティショナーというクラウドリテラシーを学ぶ資格を目指し、より高みを目指す場合はクラウドエンジニア向けのソリューションアーキテクトやデベロッパーの資格を目標にしてもよいでしょう。
AWS Certified Cloud Practitioner 認定 | AWS 認定 | AWSAWS Certified Cloud Practitioner を取得することで、クラウドへの理解と基礎的な AWS のaws.amazon.com
基本情報、G検定、AWSクラウドプラクティショナーで先端IT人材としての最低限の土台を作り、目標とするロールに向けて専門スキルを強化していくという順番が理想であると考えます。
デジタルスキル標準のロールには、ビジネスアーキテクト、デザイナー、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティとありますが、若干毛色が異なり下記のようになると想定します。
ビジネス(コンサル):ビジネスアーキテクト、デザイナー
技術(エンジニア):データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティ
駆け出しエンジニアの方はビジネス方面というより技術をやっていきたい人が多いのではないかと思います。
また、ロールの中でも全体数として多くなるのがデータサイエンティストとソフトウェアエンジニアでしょう。
まとめ
ということで、資格を活用したスキルマップをまとめました。
まず2023年は土台作り。
土台がある人はIPAのデジタルスキル標準を参考に習得すべくスキル目標を立てて学習していくと良いのではないかと思います。